『タロット教科書第1巻』
マルシア・マシーノ(魔女の家BOOKS)1996年


原書は、1987年出版。
当時、アメリカでよく売れているタロットの入門書の翻訳が本書とのこと。 マシーノ氏はカナダ人。
年月が経っても、この本のような基礎の本は、ライダー版を使う人であれば、 おすすめ。
ライダー・ウェイト版タロットの小アルカナから 少しづつ覚えていくというレッスン形式の構成となっている。
各カードの意味、文章がとてもわかりやすい。
この本は、小アルカナとコートカードの意味、象徴について詳しく知ることが できるので実践的。
欧米では、タロットカードと12星座、天体が対応しているため、 その説明とともに、合わせて覚えることでより使いやすくなる。




『タロット教科書第3巻』
サーシャ・フェントン(魔女の家BOOKS) 1998年


魔女の家BOOKSの「タロット教科書」シリーズの第3巻。

著者のフェントン氏はイギリス人で、占星術、手相、タロットの占師。
原書は「TAROT IN ACTION」1987年出版。
「タロット占いのコツ教えます」の副題どおり、実践的な内容となっている。
さまざまなスプレッド法と、実際のタロット占いでの実例に沿った解説が複数例 載っている。
この本の良さは、やはり実際に占いをする人にとって (また、これからタロット占師になりたい人にとって) 必要なリーディングの実例が文章化されているということ。
また、占師としての心得や重要なポイントはおおいに助けになります。




『タロット こころの図像学』
鏡リュウジ(河出書房新社)2002年


鏡氏の本が好きで(特に海外の翻訳書、占星術やタロットの研究書)ほとんど読んでいます。
こちらも出版されてすぐに入手しました。(現在は絶版になっていました!)

各カードについて、歴史、神話、美術、心理的考察で解説されています。
カードは、ヴィスコンティ版だったり、マルセイユ版、ライダー版など比較しつつ 考察されています。
内容は、とても濃いのですが、文章がわかりやすく読みやすいです。

また、第二章ではタロットの歴史。第三章では、鏡氏流のタロットリーディングの例も あり、参考になります。

2002年当時、日本ではまだタロットカードの背景を考察した本は、一部の翻訳書以外、 ほとんどなかったので、とてもありがたく思いました。

定期的に読みなおしたい本で、タロット愛好家には必読の書。




『タロット大全 歴史から図像まで』
伊泉龍一(紀伊國屋書店)2004年


タイトル通り、タロットの起源、歴史について詳細に書かれた全583ページという大作です。
この種の資料的な本は、絶版になる可能性があると思い、高額でしたが早めに購入しておきました。

占い学校「アカデメイア」ができて初期の頃、伊泉先生の「タロットカードの象徴を読み解く」 (タイトルは忘れましたがそんな感じの内容の)講座を受けたことがあり、その伊泉氏流?の 解釈がとても新鮮で勉強になったのです。
当時を振り返れば、日本でも学者のようにタロットカードを客観的に研究する人が出てこられた、 という思いでした。

タロットカードとは何か?ということを歴史的、学術的に勉強したい人向けの本です。
本書の7割以上が、「タロットの歴史」の内容となっています。 構成は、
第一部:タロットの現在形

第二部:タロットの歴史(タロット占いの歴史、オカルト・タロットの歴史、タロットカードの歴史)

第三部:タロットの図像学

本書内で伊泉氏も影響を受けたと言われている、澁澤龍彦氏や種村季弘氏のエッセイを興味深く読む人 であれば、この本の大変なボリュームの内容も、興味深く読むことができるでしょう。




『タロット公式テキストブック』
アーサー・E・ウェイト(魔女の家BOOKS) 2009年


ウェイト版誕生100年の時に出版されたウェイト版の解説本。
元は、アーサー・E・ウェイトの「The Pictorial Key to the Tarot」による。
それぞれのカードの意味は、とてもシンプル。コンビネーションリーディングの例がある。 このコンビネーションには、中には意外な読み方があり、考える余地あり。
ウェイトと画家のパメラ・C・スミスの経歴とホロスコープチャート、エピソードは興味深い 読み物となっている。
いろいろなウェイト版カードのカラー口絵あり。




『マルセイユ版タロットのABC』
Colette Silvestre-Haeberle 星みわーる訳 幸月シモン監修 (郁朋社) 2010年


マルセイユ版の日本語解説書は少ないと思うので、貴重な本かもしれない。
著者のコレットさんは、フランスの女性占術家。
マルセイユ版は、タロットカードの古典になるので、タロット好きな人は、 マルセイユ版の大アルカナの意味や象徴を知っておくのは興味深いことと思う。
小アルカナの一部の意味は、ライダー版とはかなり違うものがある。
おそらく、より数秘術的解釈によっているからかもしれない。

私は、マルセイユ版は実践では使わないので、カード自体はコレクション用となってます。
実践はしないものの、マルセイユ版では、どのような解釈になるのか念のため、 知りたくて購入した本。




『タロットバイブル 78枚の真の意味』
レイチェル・ポラック著 鏡リュウジ監訳 (朝日新聞出版)2012年


ポラック氏は、アメリカの詩人、小説家、タロットカード解釈の権威。
ライダー・ウェイト版の絵に沿った解釈となっていて、わかりやすい。
キーワードはあるが、占い時の具体的キーワードは少なめで、 カードの基本的な意味と象徴、隠された意味がわかりやすく書かれている。
ライダー版を使う人、タロットやヨーロッパの文化に興味がある人におすすめ。





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『アメリカ占星学教科書第2巻 相性占星学』
マリオン・D・マーチ&ジョーン・マクエバーズ(魔女の家BOOKS)1996年2版


相性について詳しく書かれている日本語の本は少ないので有用。
第1部:相性の基礎、第2部:相性の見方、
第3部:コンポジットチャート、第4部:まとめの4部構成になっている。
内容もおもしろいし、実践的なので入手以来、何度も読んでいます。




『アメリカ占星学教科書第7巻 愛情占星学』
ジョーン・マクエバーズ (魔女の家BOOKS)1998年


アメリカの8人の占星家による、恋愛、愛情、性の占星術考察の寄稿文集。
とても読みやすく、実践的内容も多いので、特に占い実践者には参考になる。




『占星術百科』
ジェームズ・R・ルイス (原書房)2000年


鏡リュウジ氏監訳による482ページの百科事典。
占星術に関する言葉の説明だけでなく、 著名な占星術家についても経歴や業績、人物について掲載されている。
わからないことや復習したい用語を見るだけでなく、 占星術に興味のある人なら、読み物として、パラパラと読んで楽しめる。
4800円だが、一生物として使える。




『前世ソウルリーディング』
ジャン・スピラー (徳間書店) 2000年


ジャン・スピラーはアメリカの占星術師。
ドラゴンヘッドで読み解く今世の課題。
前世を示すと言われているドラゴンテイルを読み解きながら、今世を意識することで 前世から影響されている偏りとのバランスをとり、より良い方に向かうためのポイントが 詳細に書かれている。

この本の出版後、わりとすぐに読んだのですが、当時、私はかなり衝撃を受けました。
ドラゴンヘッドとテイルは、同じ時期に生まれた人なら、同じサインにあるため、 その生まれ年の特徴にもなるのですが、自分を含め、親しい人やクライエントを検証していくと、 当てはまっていることが多く、特に、失敗の原因を知るのに、役立つ見方と思われます。




『スピリチュアル占星術』
ジャン・スピラー (徳間書店) 2008年4版


三部構成となっている。
第一部:「占星術の惑星、天体、ハウスについて」
第二部:「誕生日直前の日蝕と月蝕」
第三部:「天体運行表」

ある程度は、占星術に知識のある人向けの内容。
運行表がついているので、厚みがあるが、 自分のホロスコープを知っている人であれば、自分に関係のあるところだけを 読むという使い方ができる。

例えば、「月が牡羊座にある人」という項目では、 「素顔の魂」、「磨かれた魂」、「前世から引き継いだパターン」の3項目の 内容で4〜5ページのボリュームで詳細に書かれている。
特に「月」と「土星」は、文章量が多い。

第二部では、自分の誕生日にもっとも近い日蝕を探し、その日蝕がどの星座で 起きているかで、診断する。月蝕も同様。
スピラー氏によれば、日蝕星座が表すのは、宇宙があなたに与えた宿命。
月蝕星座が表すのは、魂が今世で取り組みたいと考えた課題。
仕事の方向性や今世でエネルギーを注ぐと良いことのヒントになる。




『決定版!! サビアン占星術』
松村潔 (学研) 2004年


松村氏のサビアン本では、この本の前に『神秘のサビアン占星術』学研1991年があり、 それをさらに詳しく発展させたものが、決定版のほうです。
2004年に91年版の増補改訂版が出ていますが、現在どちらも絶版となっていました。
ひとつひとつの度数の意味は、『神秘の〜』のほうが、わかりやすいと思います。
サビアン好きの人が、さらに全体の構造も含めて、深く理解したいという場合は、 決定版も必要かもしれません。

この本の出版前に、松村氏のサビアンの講座を受けていたので、この膨大な内容量も 自然と読めましたが、初心者の方は、 いきなりこの本から入っていくのは難しいかと思います。
松村氏解釈のカラーがかなり強い本でもあるので、合う合わないということも ありそうです。

元を知るために、ジョーンズやルディアの原書を読むこともおすすめです。




『古典西洋占星術魔術編』
ヘイズ中村(学研)2012年


西洋魔術研究家、ヘイズ中村氏による古典の占星術(7天体と12星座)を使ったシンプルで、 エッセンスが凝縮された占星術に、好ましい変化を起こしていく魔術の技法が紹介されている。
西洋哲学の基礎である、「四大エレメント」の重要性を再認識できる。

各天体に対してそれぞれ12サインの特徴の記述は、具体的でわかりやすく、おおむねポジティブな 表現のため、落ち込んだときや迷ったときに、自分のところを読むと元気になれるはず。
守護聖獣を知ることができ、興味深い。

第5章は、具体的な魔術法が紹介され、注意や心得もあるので、初めての人でも安心して 実践できると思われる。
魔術というと、怪しげなイメージが先行するが、魔術、魔法とは、「西洋式精神修行」。


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